パークライフ

2008-06-28-Sat-01:56
■むかしは「本当のことが知りたい!」と強く希求してたもので、人の嘘やゴマカシなどに気付くと無性に腹立たしかったし、真実を暴いてやろうとムキになったりした。

アートや映画やお芝居など、マイナーでアンダーグラウンドなものばかり見聞きしていたのも、メジャーな作品には嘘やインチキの含有率が高いと思っていたからに違いない。

けれど今はもう、そんな風には思わない。きちんとロジックに基づいて構成された嘘は、逆に「おもてなし」といっていいんじゃないだろうか?相手の望むものを想像し、構築し、提示する。それって相手の心情を思いやるからこそ発するのであって、ただ嘘を撒き散らしているのとは違うように思う。

夢野久作の「少女地獄」中の1作、「何でも無い」には天才的看護婦にして稀代のペテン師、姫草ユリ子という美少女が登場する。皆を喜ばせるために嘘を吐き続ける彼女は結局その行為で自らの首を絞めることになるのだけど、根っこにあるのは「おもてなし」のような気がする。

本当のことより、完璧な嘘を。きれいなものだけ見せてほしい。

■・・なんて話を日比谷公園のベンチに座ってダラダラと。以前、嘘ばっかりついていた彼女は「もう、嘘をつくのは疲れた」という。ロジックを維持することに次第に疲弊していったとのこと。嘘をつくことを止め、会社を辞めることを決意したその顔は晴れ晴れとして、美しかった。むかし何度も肌を合わせはずなのに、今では手を繋ぐことさえためらってしまう距離感を、遠く眩しく感じた。

■いろいろを諦めてみたら、いろいろがそろそろとやってきた。自分に必要なのは「明るい諦観」だったのだと、やってきたそろそろたちに気付かされた。

■「混じりあうこと、消えること」@新国立劇場小劇場
前田司郎作てこともあって期待してたんだけど、観念的で自己満足な感じが。初日だったんだけどやたら業界関係者が多かったなー。内輪で褒めあっている感じがどうにも・・。つまんないものはつまんないっス。客席に渡辺謙を発見。お芝居観てるよりテンション上がった。
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